「米粉でパンを作りたいけど、うまく膨らむかな?」「小麦粉なしでも美味しいパンが焼けるの?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。グルテンフリー生活を始めると、パンが食べられなくなるのでは…と心配になりますよね。
結論から言うと、米粉でも美味しいパンは作れます。しかも最近は米粉の品種改良や製粉技術の向上により、以前よりも格段に作りやすくなっています。この記事では、米粉パン作りの基本から失敗しないコツ、おすすめの米粉、具体的なレシピまで詳しく解説します。
- 米粉パンの基本と小麦パンとの違い
- 失敗しない米粉の選び方(パン用米粉の比較)
- 米粉パンが膨らまない原因と対策
- 初心者でも簡単に作れる米粉パンレシピ
- 手ごねパン・ホームベーカリー両方の作り方
米粉でパンは作れる?グルテンフリーパンの基本を解説

まず最初に、米粉でパンが作れるのかどうか、そしてグルテンフリーパンの基本について解説します。小麦パンとの違いを理解することで、米粉パン作りの成功率がぐんと上がります。
米粉100%でもパンは作れる
「米粉だけでパンが膨らむの?」という疑問を持つ方は多いですが、答えは「はい、作れます」です。以前は米粉パンを作るのに小麦グルテンを添加することが一般的でしたが、現在は米粉の品種改良や製粉技術の向上により、米粉100%でもふんわりとしたパンが焼けるようになりました。
特に「ミズホチカラ」という品種の米粉は、パン作りのために開発されたもので、グルテンを使わなくてもしっかりと膨らむのが特徴です。製粉時にでんぷんの損傷を少なくする技術が確立されたことで、米粉のみでパンを作ることが可能になりました。
小麦パンと米粉パンの違い
米粉パンを作る前に、小麦パンとの違いを理解しておきましょう。この違いを知ることで、米粉パン作りの失敗を防ぐことができます。
| 比較項目 | 小麦パン | 米粉パン |
|---|---|---|
| 膨らむ仕組み | グルテンがガスを閉じ込める | でんぷんの糊化で膨らむ |
| 生地の状態 | 弾力がある、成形しやすい | 流動的、ゆるい生地 |
| こね方 | しっかりこねる | 混ぜる程度でOK |
| 食感 | ふわふわ、弾力がある | もちもち、しっとり |
| 日持ち | 2〜3日 | 当日〜翌日(硬くなりやすい) |
米粉パンが膨らむ仕組み
小麦パンはグルテンという網目構造がイーストが出すガスを閉じ込めることで膨らみます。一方、米粉パンにはグルテンがないため、別の仕組みで膨らみます。
米粉パンは、でんぷんの「糊化(こか)」という性質を利用して膨らみます。米粉に含まれるでんぷんは、水を加えて加熱すると糊状になり、その中にイーストが出すガスを閉じ込めることができます。この仕組みを理解すると、なぜ米粉の種類や水分量が重要なのかがわかります。
グルテンフリー生活に米粉パンがおすすめな理由
小麦アレルギーやグルテン不耐症の方にとって、米粉パンは主食の選択肢を広げてくれる存在です。以下のようなメリットがあります。
- 小麦不使用で安心:米粉100%で作れば、小麦アレルギーの方でも安心して食べられます
- もちもち食感が楽しめる:小麦パンにはない、お米ならではの食感が魅力
- お米の甘みがある:砂糖を控えめにしても、ほのかな甘みが感じられます
- 腹持ちがいい:お米由来のでんぷんで、満足感が続きます
米粉パン作りで気をつけたいアレルギー表示
米粉パンを作る際、米粉以外の材料にも注意が必要です。例えば、ドライイーストには乳化剤が含まれていることがあります。また、バターの代わりに使う植物油にも、製造ラインでの混入(コンタミネーション)の可能性があります。
アレルギーの程度には個人差があります。米粉パンを作る際は、すべての材料の原材料表示を確認し、心配な場合は主治医にご相談ください。「小麦を含む製品と同一ラインで製造」などの注意書きにも目を通しましょう。
米粉パンの種類
米粉パンには、作り方や形状によっていくつかの種類があります。初心者の方は、まず簡単なものから始めるのがおすすめです。
- 食パン:型に流し込んで焼く。成形不要で初心者向け
- 丸パン:サイリウムなどを使って成形する。少し難易度が上がる
- フォカッチャ:平らに伸ばして焼く。成形しやすく作りやすい
- 蒸しパン:蒸して作る。失敗しにくい
失敗しない米粉の選び方|パン用米粉のおすすめ比較
米粉パン作りの成功は、米粉選びで8割決まると言っても過言ではありません。ここでは、パン作りに適した米粉の選び方と、おすすめの商品を紹介します。
製パン用と製菓用の違い
米粉には「製パン用」と「製菓用」があり、用途によって成分が異なります。パンを作る場合は、必ず製パン用(パン用)の米粉を選んでください。
- アミロース含量が15〜25%
- でんぷん損傷が少ない
- 粒子が細かい
- 膨らみやすい
- パン作りには不向き
- 膨らみが悪い
- もちもちしすぎる
- お菓子・料理には最適
アミロース含量とは?
米粉を選ぶ際に重要なのが「アミロース含量」です。アミロースはでんぷんの一種で、含有量によってパンの仕上がりが変わります。
- アミロースが多い(25%以上):パサパサしやすい、保形性が高い
- アミロースが少ない(15%未満):もちもちしすぎる、膨らみにくい
- アミロースが中程度(15〜25%):ふわふわとモチモチのバランスが良い(パン向き)
パン用米粉として人気の「ミズホチカラ」は、アミロース含量が19〜23%とちょうど中間で、ふわふわ食感と保形性が両立されています。
おすすめのパン用米粉5選
数ある米粉の中から、パン作りに適したおすすめの商品を紹介します。
| 商品名 | メーカー | 特徴 | 入手しやすさ |
|---|---|---|---|
| パン用ミズホチカラ | 熊本製粉 | ふんわり軽い食感、最も人気 | ◯ |
| お米の粉(パン用) | 波里 | 外カリッ中もっちり、スーパーで買える | ◎ |
| マイベイクフラワー | 富澤商店 | アルファ化米粉配合、翌日もしっとり | ◯ |
| 米の粉 | 共立食品 | ふんわり膨らむ、扱いやすい | ◯ |
| 山梨県産米粉 | 富澤商店 | しっとりもちもち、国産原料 | ◯ |
ミズホチカラが選ばれる理由
米粉パン作りで最も人気があるのが「ミズホチカラ」です。その理由を詳しく見ていきましょう。
・パン用に開発された品種:アミロース含量が19〜23%で膨らみやすい
・でんぷん損傷が少ない:製粉技術により、ボリュームのあるパンが焼ける
・粒子が細かい:なめらかな生地になる
・吸水率が低い:軽い食感に仕上がる
ミズホチカラは九州産のお米で、パン作りに特化した成分比率を持っています。グルテンフリー米粉パンの普及に大きく貢献した品種で、多くの米粉パン教室やレシピでも推奨されています。
波里とミズホチカラの違い
スーパーで手軽に買える「波里のお米の粉」と「ミズホチカラ」は、どちらもパン作りに使えますが、仕上がりに違いがあります。
- ミズホチカラ:よく膨らむ、ふわふわで絹のような食感、気泡が大きく軽い
- 波里:外はカリッと、中はもっちり、しっかりとした食感、お米の甘みが強い
初めて米粉パンを作る方は、まずスーパーで買える波里から試してみて、慣れてきたらミズホチカラに挑戦するのも良いでしょう。
米粉の保存方法
米粉は湿気を吸いやすいため、保存方法にも注意が必要です。開封後は密閉容器に移し替え、冷暗所で保存しましょう。冷蔵庫での保存も可能ですが、使用時は常温に戻してから使うと、生地の発酵がスムーズになります。
米粉パンが膨らまない6つの原因と対策

「レシピ通りに作ったのに膨らまない…」という失敗は、米粉パン作りではよくあることです。ここでは、膨らまない原因と対策を詳しく解説します。
原因1:米粉の種類が合っていない
これが最も多い失敗原因です。製菓用や料理用の米粉を使うと、パンは膨らみません。必ず「パン用」と表示された米粉を使用してください。
【チェックする場所】
・「パン用」「製パン用」の表示があるか
・アミロース含量が15〜25%か
・「グルテンフリー」の表示(小麦混入の心配がない)
原因2:水温が適切でない
イーストが活発に働く温度は35〜38℃です。水温が低すぎると発酵が進まず、高すぎるとイーストが死んでしまいます。温度計を使って正確に計るのがおすすめです。
- 水温が低い場合:発酵が遅くなる、膨らみが悪い
- 水温が高すぎる場合(45℃以上):イーストが死滅して全く膨らまない
原因3:イーストが古い・劣化している
開封後のドライイーストは、時間とともに活性が低下します。消費期限内でも、開封から時間が経ったものは膨らみが悪くなることがあります。
ぬるま湯(35〜38℃)にイーストを入れてかき混ぜます。5分ほど待って、ブクブクと小さな泡が出れば使用OK。泡が出なければ新しいものに交換しましょう。
原因4:発酵温度・時間の問題
発酵に適した温度は30〜35℃です。室温が低い冬場は特に注意が必要です。また、二次発酵のさせすぎも失敗の原因になります。
- 発酵不足:膨らみが小さい、生地が詰まっている
- 過発酵:大きな気泡が出て、焼くと縮んでしまう
発酵の目安は、生地が1.5〜2倍に膨らむこと。表面に大きな気泡が出てきたら、過発酵のサインです。
原因5:こねすぎ
小麦パンはしっかりこねることでグルテンが形成されますが、米粉パンはこねすぎるとNGです。こねすぎると生地が硬くなり、膨らみにくくなります。
米粉パンは「混ぜる」程度でOK。材料が均一に混ざり、ダマがなくなれば十分です。
原因6:計量が不正確
パン作りは、わずか0.5gの違いでも仕上がりに影響します。特に以下の材料は正確に計量しましょう。
- イースト:多すぎると過発酵、少ないと膨らまない
- 塩:多いと発酵を妨げる
- 水分:多すぎるとべちゃっと、少ないと硬くなる
デジタルスケールを使い、0.1g単位で計量するのがおすすめです。計量カップやスプーンは誤差が出やすいので、粉類や液体もすべてグラムで計りましょう。
初心者でも簡単!基本の米粉パンレシピ
ここからは、実際に米粉パンを作るレシピを紹介します。まずは初心者でも失敗しにくい、型に流し込むタイプの食パンから始めましょう。
材料(パウンド型1本分)
- パン用米粉(ミズホチカラなど):200g
- 砂糖:20g
- 塩:3g
- ドライイースト:3g
- ぬるま湯(35〜38℃):180g
- 米油または太白ごま油:15g
作り方
【準備】
- パウンド型にクッキングシートを敷いておく
- オーブンを使う場合は、発酵機能の確認をしておく
- 材料はすべて計量しておく
【Step 1】粉類を混ぜる
ボウルに米粉、砂糖、塩を入れ、泡立て器でよく混ぜます。ダマがなくなるまでしっかり混ぜましょう。
【Step 2】イーストを加える
ぬるま湯にドライイーストを振り入れ、軽く混ぜて1分ほど置きます。イーストが溶けたら、粉類のボウルに加えます。
【Step 3】混ぜる
ゴムベラで全体を混ぜ合わせます。最初は粉っぽいですが、混ぜ続けると滑らかな生地になります。油を加えてさらに混ぜます。こねすぎないように注意!材料が均一に混ざればOKです。
【Step 4】型に流し込む
生地を型に流し込みます。米粉パンの生地は流動的なので、ゴムベラで表面を平らにならします。
【Step 5】発酵させる
ラップをかけて、温かい場所で30〜40分発酵させます。生地が型の8〜9分目まで膨らんだら発酵完了です。オーブンの発酵機能(35℃)を使うと安定します。
【Step 6】焼く
オーブンを180℃に予熱し、25〜30分焼きます。竹串を刺して生地がつかなければ焼き上がりです。
成功のポイント
- 生地は乾燥させないこと(ラップや濡れ布巾で覆う)
- 発酵は型の8〜9分目を目安に
- こねすぎない(混ぜる程度でOK)
- 焼き上がりはすぐに型から出して冷ます
アレンジレシピ:丸パン
成形パンを作りたい場合は、「サイリウム(オオバコ)」を使います。サイリウムの保水性と膨張性を利用することで、生地をまとめて成形することができます。
基本の材料にサイリウム6gを加え、水分を少し増やします(190〜200g程度)。生地がまとまったら、6等分にして丸め、オーブンシートを敷いた天板に並べて発酵・焼成します。
保存方法と美味しく食べるコツ
米粉パンは時間が経つと硬くなりやすいのがデメリットです。当日中に食べきれない場合は、以下の方法で保存しましょう。
- 当日中:常温保存でOK。ラップで包んで乾燥を防ぐ
- 翌日以降:1枚ずつラップで包んで冷凍保存
- 食べる時:電子レンジで軽く温めるか、トースターで焼くと美味しい
ホームベーカリーで作る米粉パン
手ごねが面倒な方や、毎日パンを焼きたい方には、ホームベーカリーがおすすめです。機種によっては「米粉パンコース」が搭載されているものもあります。
米粉パン対応のホームベーカリーを選ぶ
すべてのホームベーカリーが米粉パンに対応しているわけではありません。購入前に以下の点を確認しましょう。
- 米粉パンコース搭載:専用コースがあると失敗しにくい
- グルテンフリー対応:小麦グルテンなしで作れるコース
- 発酵・焼成の調整機能:米粉に合わせた設定ができる
おすすめのホームベーカリー
| メーカー | 特徴 | 米粉パン対応 |
|---|---|---|
| パナソニック | 米粉パンコース搭載、グルテンフリー対応 | ◎ |
| シロカ | 米粉パン(グルテンなし)コースあり | ◎ |
| アイリスオーヤマ | コンパクトタイプ、米粉パン対応 | ◯ |
| タイガー | IH搭載、米粉パン(小麦なし)対応 | ◯ |
ホームベーカリーでの作り方のコツ
ホームベーカリーで米粉パンを作る際も、基本的なポイントは手ごねと同じです。以下の点に注意しましょう。
- 材料を入れる順番:機種の説明書に従う
- 水分量:レシピ通りの分量を守る
- パンケースの管理:羽根についた生地はこまめに落とす
- 焼き上がり:すぐに取り出して冷ます
ホームベーカリーで米粉パンが膨らまない場合、機種と米粉の相性が合っていない可能性があります。各メーカーの推奨レシピを参考にするか、公式サイトで紹介されている米粉を使用してみてください。
ホームベーカリー用米粉パンレシピ
パナソニックやシロカなど、多くのメーカーが公式レシピを公開しています。以下は一般的な配合例です(機種によって異なるため、説明書を優先してください)。
- パン用米粉:250g
- 砂糖:25g
- 塩:4g
- ドライイースト:3g
- 水(または牛乳・豆乳):200g
- バター(または植物油):20g
トラブルシューティング
ホームベーカリーで米粉パンを作る際によくあるトラブルと対策をまとめました。
- 膨らまない:米粉の種類を変える、イーストを新しいものに交換
- 中が生焼け:追加で10分焼く、水分量を減らす
- 上が凹む:過発酵の可能性、イーストを減らすか発酵時間を短く
- 硬くなる:焼き上がり後すぐに取り出す、水分量を増やす
米粉パンをもっと美味しくするアレンジ

基本の米粉パンが作れるようになったら、さまざまなアレンジに挑戦してみましょう。材料を少し変えるだけで、バリエーション豊かなパンが楽しめます。
豆乳・牛乳を使ったリッチな味わい
水の代わりに豆乳や牛乳を使うと、コクのある味わいになります。また、タンパク質が泡立ちやすく、生地が沈殿しにくくなるメリットもあります。
- 豆乳:さっぱりとした風味、乳製品アレルギーの方にも
- 牛乳:まろやかでコクのある味わい
- オーツミルク:ほんのり甘みがある
翌日も柔らかく保つコツ
米粉パンは時間が経つとパサつきやすいのが難点です。以下の工夫で、翌日も柔らかさをキープできます。
・タピオカでんぷんを加える:米粉の5%程度を置き換える
・米ゲルを使う:米粉と水を加熱してゲル化させてから生地に混ぜる
・油分を増やす:パサつきを防ぐ
・アルファ化米粉入りの米粉を使う:マイベイクフラワーなど
具材を入れたアレンジパン
基本の生地に具材を加えることで、さまざまなアレンジパンが作れます。
- レーズンパン:レーズン50gを生地に混ぜ込む
- チーズパン:角切りチーズを生地に入れる(乳アレルギーの方は注意)
- くるみパン:刻んだくるみ30gを加える
- 抹茶パン:抹茶パウダー5gを加える
- ココアパン:ココアパウダー10gを加える(砂糖を少し増やす)
フォカッチャ風アレンジ
成形が難しい米粉パンでも、フォカッチャなら平らに伸ばすだけなので簡単です。オリーブオイルとローズマリーを乗せて焼けば、本格的な味わいに。
蒸しパンへのアレンジ
オーブンがなくても、蒸し器やフライパンで蒸しパンが作れます。発酵不要のレシピも多く、より手軽に米粉パンを楽しめます。
米粉パンの栄養価と健康面でのメリット
米粉パンは、グルテンフリーというだけでなく、栄養面でも注目されています。ここでは、米粉パンの栄養価と健康面でのメリットについて解説します。
米粉パンと小麦パンの栄養比較
米粉パンと小麦パンは、栄養価にも違いがあります。以下は、同じ分量で比較した場合の目安です。
| 栄養素 | 米粉(100g) | 薄力粉(100g) |
|---|---|---|
| エネルギー | 約356kcal | 約349kcal |
| たんぱく質 | 約6.0g | 約8.3g |
| 炭水化物 | 約81.3g | 約75.8g |
| 脂質 | 約0.7g | 約1.5g |
| 食物繊維 | 約0.6g | 約2.5g |
米粉はたんぱく質がやや少なめですが、その代わりにアミノ酸のバランスが良いとされています。また、脂質が少ないため、あっさりとした味わいになります。
米粉パンの健康面でのメリット
米粉パンには、以下のような健康面でのメリットがあるとされています。
- 消化が良い:お米由来のでんぷんは消化しやすいと言われています
- 腹持ちが良い:ゆっくりと消化されるため、満腹感が持続しやすい
- アミノ酸バランスが良い:米のたんぱく質はアミノ酸スコアが高い
- 油を吸いにくい:揚げ物の衣に使うとサクサクに仕上がる
グルテンフリー生活のメリット
グルテンフリー生活を実践している方からは、「体が軽くなった」「お腹の調子が良くなった」という声も聞かれます。ただし、これらは個人の体験であり、効果には個人差があります。グルテンフリーを始める際は、無理のない範囲で取り入れることをおすすめします。
グルテンフリー食品が必ずしも「ヘルシー」というわけではありません。砂糖や油の量はレシピによって異なります。また、栄養バランスを考え、米粉パンだけに頼らず、野菜やたんぱく質もしっかり摂るようにしましょう。
米粉パンを食べる際のポイント
米粉パンを健康的に楽しむためのポイントをまとめました。
- 具材やおかずと一緒に:野菜やたんぱく質と組み合わせて栄養バランスを整える
- 砂糖控えめで:レシピの砂糖を少し減らしても美味しく作れる
- 全粒米粉を使う:玄米粉を使うと食物繊維がアップ
- よく噛んで食べる:消化を助け、満腹感も得られやすくなる
米粉パン作りに必要な道具と材料一覧

米粉パン作りを始める前に、必要な道具と材料を揃えておきましょう。特別な道具がなくても作れますが、あると便利なものもあります。
必須の道具
- デジタルスケール:0.1g単位で計れるもの(正確な計量が成功の鍵)
- ボウル:大きめのもの(材料を混ぜやすい)
- ゴムベラまたは木べら:生地を混ぜる・型に移す
- 泡立て器:粉類を混ぜる
- パウンド型または食パン型:初心者は型に流し込むタイプがおすすめ
- オーブンまたはホームベーカリー
あると便利な道具
- 温度計:水温や生地温度の確認に
- 霧吹き:生地の乾燥防止に
- ケーキクーラー:焼き上がりを冷ます
- シリコン型:取り出しやすい
基本の材料
- パン用米粉:ミズホチカラ、波里などのパン用
- ドライイースト:新しいものを使用(赤サフなど)
- 砂糖:上白糖、きび砂糖など
- 塩:精製塩または天然塩
- 油:米油、太白ごま油、バターなど
- サイリウム:成形パンを作る場合(オオバコパウダー)
材料の購入先
米粉パンの材料は、以下の場所で購入できます。
- スーパー:波里の米粉、ドライイーストなど基本的なものは揃う
- 製菓材料店:富澤商店、cotta(コッタ)などで専門的な材料が手に入る
- ネット通販:Amazon、楽天で幅広い種類から選べる
- 自然食品店:オーガニックの米粉やこだわりの材料が見つかる
米粉パン作りでよくある質問
米粉パン作りについて、よく寄せられる質問にお答えします。
Q. 普通の米粉でパンは作れますか?
製菓用や料理用の米粉でもパンを作ることはできますが、膨らみが悪く、もちもちしすぎた仕上がりになることが多いです。パンを作るなら、パン用と表示された米粉を使うことを強くおすすめします。
Q. グルテンを添加した方がいいですか?
小麦アレルギーがなく、グルテンフリーにこだわらないのであれば、グルテンを添加すると膨らみやすくなります。ただし、この記事ではグルテンフリーの米粉パンを想定しています。小麦アレルギーの方は、グルテン無添加の米粉を選んでください。
Q. サイリウムは必ず必要ですか?
型に流し込むタイプの食パンなら、サイリウムなしでも作れます。丸パンやあんぱんなど成形するパンを作りたい場合は、サイリウムを使うと生地がまとまりやすくなります。
Q. 米粉パンがもちもちしすぎるのですが?
もちもちしすぎる場合は、以下の原因が考えられます。
- 米粉の種類が合っていない(アミロースが少なすぎる)
- 水分量が多すぎる
- 焼き時間が短い(中が生焼け)
パン用の米粉に変えるか、水分量を10〜20g減らして試してみてください。
Q. 失敗した米粉パンの活用法は?
膨らまなかったり、硬くなってしまった米粉パンも、工夫次第で美味しく食べられます。
- パン粉として:フードプロセッサーで砕いて、グルテンフリーパン粉に
- フレンチトースト:卵液に浸して焼く
- ラスク:薄切りにしてカリカリに焼く
- パンプディング:角切りにして卵液と一緒に焼く
Q. 子どもでも食べられますか?
米粉パンは、お米由来の自然な甘みがあり、お子さんにも人気があります。ただし、アレルギーをお持ちの場合は、すべての材料の原材料表示を確認してください。卵・乳・ナッツなどを使用するレシピもあります。
Q. 米粉パンは冷凍保存できますか?
はい、米粉パンは冷凍保存が可能です。焼き上がったパンを1枚ずつ(または1個ずつ)ラップで包み、ジッパー付き袋に入れて冷凍庫で保存します。約1ヶ月ほど保存できます。食べる時は、自然解凍してからトースターで軽く焼くか、電子レンジで温めると美味しくいただけます。
Q. 発酵なしで作れる米粉パンはありますか?
発酵なしで作れる米粉パンもあります。ベーキングパウダーを使った「クイックブレッド」タイプなら、発酵時間が不要で、混ぜて焼くだけで完成します。イーストを使ったパンほどふわふわにはなりませんが、もちもちとした食感のパンが手軽に作れます。
Q. オーブンがなくても米粉パンは作れますか?
オーブンがなくても、以下の方法で米粉パンを作ることができます。
- ホームベーカリー:材料を入れてスイッチを押すだけ
- フライパン:蓋をして弱火でじっくり焼く
- 蒸し器:蒸しパンスタイルで作る
- 炊飯器:炊飯モードで焼く(機種による)
まとめ:米粉でパン作りを始めよう
この記事では、米粉でパンを作る方法について詳しく解説してきました。グルテンフリー生活でもパンを諦める必要はありません。
- 米粉100%でも美味しいパンは作れる
- パン用米粉を選ぶことが成功の鍵(ミズホチカラがおすすめ)
- 米粉パンはこねすぎNG、混ぜる程度でOK
- 発酵温度は30〜35℃、水温は35〜38℃が目安
- ホームベーカリーを使えばさらに手軽に
- 失敗しても活用法はたくさんある
最初から完璧なパンを焼こうとしなくても大丈夫です。何度か作るうちに、自分の環境や好みに合った配合がわかってきます。米粉パン特有のもちもち食感は、小麦パンにはない魅力です。
完璧を目指さなくて大丈夫。
少しずつ、自分のペースで続けていきましょう。
手作りの米粉パンで、毎日の食卓がもっと豊かになりますように。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を代替するものではありません。
※原材料や製造ラインの状況は商品ごとに異なり、変更される場合もあります。
※アレルギーの程度には個人差がありますので、必ずご自身で最新の成分表示を確認するか、主治医にご相談ください。

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